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知っておきたい「科学的介護」5
科学的介護を推進するPDCAサイクル

2022/03/10 10:17

科学的介護、LIFE連携を実践し、そのメリットを最大限にいかすためには、現場の体制整備が不可欠です。現場の理解度アップやICT環境の整備、研修など、これからの体制づくりに求められるポイントを解説します。

科学的介護情報システムへの情報提供に対する加算要件には、PDCAサイクルを回しながら適切に運用することも含まれています。今回は計画から改善まで、科学的介護を適切に進めるための一連のサイクルを現場でスムーズに回すためのポイントをご紹介します。

PDCAサイクルを回すことも加算要件の一つ

令和3年度の介護報酬改定において新たに加算されることになった「科学的介護推進体制加算」。その目的は、科学的に効果が裏付けられた自立支援・重度化防止に資する質の高いサービス提供の推進にありますが、科学的介護情報システム(以下LIFE)へのデータ提出とフィードバック情報を活用し、PDCAサイクルを用いて運用することも要件として加えられています。
PDCAサイクルは、もともと製造業を中心とした企業に取り入れられており、Plan(計画)、Do(実行)、Check(確認)、Action(改善)の4つのタームから成り立っています。科学的介護におけるPDCAは、以下のように分類されます。

科学的介護を推進するPDCAサイクル

PDCAサイクルのポイント

■Plan(計画)について
計画の作成には、利用者のADL(日常生活動作)やIADL(手段的日常生活動作)にどのような課題があり、自立支援の方策があるのかを、しっかりとした基準のもとに必要な情報を集め、分析したうえで計画を立てる必要があります。LIFEへの情報提供に用いる様式は、そのための有効な指標となるため、積極的に活用しましょう。

■Do(実行)について
作成した計画に基づいて実際のケアサービスを行う上では、自立支援や重度化防止につながるケアであることが前提になります。その際は利用者の安全を最優先することはもちろんですが、利用者の尊厳を保ち、本人やご家族の同意を得ながら前向きに取り組めるような配慮も必要です。

■Check(確認)について
実施されたケアがどれほど適切であったのかを検証するには、定期的にチェックする必要があります。設定された目標に対して達成できていないことがあればその要因を特定し、必要に応じてケアの内容や目標設定を見直す必要があります。また、達成できている項目についてもしっかりと確認し、利用者の意欲や状態を把握しておかなくてはなりません。表面的な判断では、新たなリスクや課題を見逃す可能性もあるため、多職種が連携したCheck体制を構築することも有効でしょう。

・LIFEとの連携
LIFEへの情報提供とフィードバックは、Check(確認)の段階で特に有用性を発揮します。まず、LIFE様式にのっとった日常的な情報提供(記録)作業によって、事業所内での情報が標準化されるという効果が期待できます。また、LIFEに提供された情報にもとづいて利用者の状態の変化がグラフ化されたり、全国平均の数値との比較が容易になるなど、利用者単位・事業所単位でフィードバックされる情報を活用することで、評価の質を高めることができます。

■Action(改善)について
Checkの段階における評価にもとづいて、チームで会議を実施するなど、計画の見直しを行います。例えばADLに課題が発見された場合、リハビリテーションの強度や頻度を上げるのか、食事の提供量を変えるのかなど、LIFEからのフィードバックを活用しながらより良いPlan作成に結びつけます。

こうした計画立案→実践→評価→改善というサイクルは、1度だけでなく何度も繰り返すことで、事業所としてのケアの質を継続的に向上させることができます。まずはマネジメントやリーダー層がPDCAサイクルを推進する重要性と改善のプロセスをしっかりと理解し、現場への浸透を図って、より質の高いサービスの実践に役立ててください。

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