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知っておきたい「科学的介護」2 
加算算定の仕組みについて ―前編 機能訓練系/リハビリ系/口腔機能系/栄養改善系

2021/12/23 12:42

令和3年度の介護報酬改定の柱となった科学的介護の取り組みの推進。科学的介護推進体制加算が新設され、既存の加算も一部見直されています。今回はその中から「機能訓練系」「リハビリ系」「口腔機能系」「栄養改善系」について、LIFEへの情報提供とフィードバックを前提に設けられた新区分のポイントを解説します。

機能訓練系/リハビリ系の加点ポイント

①機能訓練系

通所介護、特養、介護付きホームといった施設で適用される機能訓練加算に「区分Ⅱ」が設けられました。必須である「生活機能チェックシート」「個別機能訓練計画書」と、任意の「興味・関心チェックシート」の3種類の様式で情報提供を行います。

・生活機能チェックシート:利用者のADL(日常生活動作)、IADL(手段的日常生活動作)、起居動作の状況をチェック。「自立」、「一部介助」、「全介助」のいずれかで判定を行います。

・個別機能訓練計画書:改定前から義務付けられていましたが、「本人の社会参加の状況」「健康状態における治療経過やコントロール状態の詳細」「サービス利用時間外の実施内容」といった項目が見直されています。

・興味・関心チェックシート:日常生活や趣味に関する46の項目について「している」「してみたい」「興味がある」の判定を行います。

②リハビリ系

訪問、リハビリで算定される「リハビリ・マネジメント加算」においても、令和3年度の改訂でLIFEとの連携が標準的な要件になっています。必須の様式「リハビリテーション計画書」に加え、4つの任意の様式が加わります。

・リハビリテーション計画書:改定前の項目に、「本人・家族への生活指導の内容(自主トレ指導含む)」が加わっています。

・興味・関心チェックシート:①の機能訓練系と同様。

・リハビリテーション会議録:多職種が共有すべき事項について話し合い、その開催日時、参加者名、職種を記録します。また支援方針の記載も行います。

・リハビリ・マネジメントにおけるプロセス管理票:リハビリテーションの実施状況や計画の見直し、会議の開催、家族への指導などを管理。

・生活行為向上リハビリテーション実施計画:従来様式の加算段階が簡素化され、減算も廃止になったことでよりわかりやすく、インセンティブも働くように。更に利用者宅への訪問(1月に1度)が加わりました。

口腔機能系/栄養改善系の加点ポイント

③口腔機能系

利用者の口腔機能向上を目的として、通所系は「口腔機能向上加算Ⅱ」、施設系では「口腔衛生管理加算」が新要件になりました。

・口腔機能向上加算Ⅱ:口腔機能向上サービスに関する計画書によって情報提供を行います。利用者の口腔機能の状態について、PDCAサイクルを前提として指導計画をつくり、実践するまでの内容を含みます。

・口腔衛生管理加算:利用者の口腔状態、問題点を把握し、管理の内容や介護職員への助言・指導も含みます。

④栄養改善系

利用者の栄養状態の維持と改善を目的として、通所系は「栄養アセスメント加算」、施設系は「栄養マネジメント強化加算」が加わりました。両方とも管理栄養士のもとで利用者の栄養状態の維持・改善の強化を目的としており、「栄養・摂食嚥下スクリーニング・アセスメント・モニタリングシート」を用いて情報提供を行います。

・栄養アセスメント加算:管理栄養士を1名配置し、より詳細な栄養課題の把握に対して加算されます。

・栄養マネジメント強化加算:低栄養リスクが高い人を含め、状態変化に応じた早期対象を強化した加算。

TOPIC

今回ご紹介した様式を含めたLIFE(科学的介護情報システム)への情報提供に対するフィードバックは、令和3年6月から始まりました。以降も全国のデータ状況を確認できる集計表など、暫定的なフィードバックが行われています。集計値のみでは、他事業所との比較に用いる程度の活用にとどまりますが、順次改善されていくことが期待されています。令和3年12月以降の厚労省からのより詳細なフィードバック、事業所の導入率など、更なる情報がわかり次第ご紹介します。

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